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プログレッシブ・ロック レコード・レヴュー

PROGRESSIVE ROCK RECORDS REVIEW

プログレッシブ・ロックとアルバムの個人的随想

KING CRIMSON, YES, PINK FLOYD, EL&P, RENAISSANCE, GONG, NEW TROLLS, OSANNA

 プログレッシブ・ロックという言葉を一般に耳にしなくなって久しい。まだ高校生だった頃に最ものめりこんだ音楽がプログレッシブ・ロックでした。
 プログレッシブ・ロックと言う呼び名は、1970年ピンクフロイド「原始心母」の発売の際に付けられ、それから10年ほどがプログレッシブ・ロックの時代です。やがてこの言葉は音楽シーンのメインから消えていきました。
 しかし、プログレッシブ・ロックが現在の音楽に与えた影響は計り知れません。音楽は常に歴史の上に成り立っています。プログレッシブ・ロックなくして現代のロックもまたありえない存在なのです

 KING CRIMSON, YES と来たら次は ELP, PINK FLOYD とくるのが普通だが、実は私は当時この2つのバンドにはどうしても興味がもてなかった。後に PINK FLOYD はCDで購入するのだが、ELPは買っていない。なぜあまり興味を持てなかったかと言うとやはりギターがないせいだろう。
 私にとって3番目のバンドは RENAISSANCE なのだ。

Carpet of the Sun / カーペット・オブ・ザ・サン

 ルネッサンスなら、まずはこの曲!ルネッサンスの一番の魅力であるアニー・ハスラムのボーカルが最も美しい小曲である。

 You Tube で見るまで私も動く映像は見たことがなかった。このバージョンは1977年のもので、声の美しさはアルバムそのものである。

Renaissance Personnel / ルネッサンス・メンバー(パーソネル)

 ここで紹介するルネッサンスは第2期のルネッサンスである。紹介するすべてのアルバムでのメンバーは以下の6人、約10年に渡り同じメンバーと言うのも珍しい方だ。中心メンバーであるマイケル・ダンフォードはレコード会社との契約により、1・2枚目には作曲のみで参加、3枚目から正式なメンバーとなった。ベティー・サッチャー は正式メンバーではないがほとんどの曲で作詞を担当している。

 Michael Dunford / マイケル・ダンフォード / ギター
 Annie Haslam / アニー・ハズラム / ボーカル
 Jon Camp / ジョン・キャンプ / ベース
 John Tout / ジョン・タウト / キーボード
 Terence Sullivan / テレンス・サリヴァン / ドラムス
 Betty TThatcher / ベティー・サッチャー / 作詞
 プログレ・バンドにはEL&Pのキース・エマーソンやYESのスティーブ・ハウなど、その超絶的な演奏能力が話題になることが多いのであるが、ルネッサンスにはそれがない。

 もちろん決して下手な訳ではなく、安定した素晴らしい演奏能力を持っているのだが、ルネッサンスの音楽の魅力は演奏技術などではないだ。
 音的にはクラシックとブリティッシュ・フォークを取り入れた曲が多く、前衛的な雰囲気はない。聞きやすく、優しく、幻想的な音楽である。そしてその癒しのサウンドを奏でるルネッサンスの1番の魅力は、天使の歌声を持つアニー・ハスラムのボーカルなのだ。
 同時にオーケストラとの融合がここまでしっくりいったプログレ・バンドも他に多くの例はない。

PROLOGUE / プロローグ

PROLOGUE / プロローグ1972/ ★★★
- SIDE A -----------------------------------
PROLOGUE / プロローグ
KIEV / キエフ
SOUND OF THE SEA / 魅惑の海
- SIDE B -----------------------------------
SPARE SOME LOVE / 愛を忘れないで
BOUND FOR INFUNITY
 / かもめは果てしなく飛んでいく
RAJAH KARN / ラジャ・カーン

Ashes Are Burning / 燃ゆる灰

Ashes Are Burning / 燃ゆる灰1973/ ★★★★★
- SIDE A -----------------------------------
Can You Understand / キャン・ユー・アンダスタンド
Let It Grow / レット・イット・グロウ
On the Frontier / オン・ザ・フロンティア
- SIDE B -----------------------------------
Carpet of the Sun / カーペット・オブ・ザ・サン
At the Harbour / 港にて
Ashes Are Burning / 燃ゆる灰


もうひとつのジャケット

もうひとつのジャケット このアルバムには2種類のジャケットがある。それがこの写真。アニー・ハスラムが不機嫌な顔をしている。なんでこんなジャケットがあるのだろう???
 ルネッサンスのベストな作品と言えば、「シェラザード夜話」といわれることが多いが、これもよくプログレの名盤として取り上げられることが多い。どの曲も優れていはいるがやはりNo1 は「燃ゆる灰」である。情景を感じさせる音作りはルネッサンスの大きな魅力で、ゲスト参加のアンディ・パウウェルのギターが実に渋い。
 さらに上述のYouTube 「カーペット・オブ・ザ・サン」が 収録されている。この時期のアルバムは緻密に構成された大作と、アニー・ハスラムのボーカルをフューチャーした小曲で構成されているのも特徴だが、この曲はアニーの小曲の中でも、最も美しく人気も高い。
 ヤードバーズの血統を継ぎ世に出た第2期ルネッサンスの不朽の名作(あのアニー・ハズラムがリード・ヴォーカル)荘厳なほどに美しいサウンドが推奨のように輝いています。プログレの大胆さとクラシカル・ロックの優雅さを持つこのアルバムによってルネサンスは大きく飛翔していったのでした。

 これは当時のライナー・ノーツからの引用。アルバムは73年に発表されたのだが、私の所有するLPは「必殺のブリティッシュ・ロック」シリーズのものでライナー・ノーツは77年。「あのアニー・ハズラム・・・」と言うのがなんとも不思議だが、当時はライナー・ノーツを真剣に読んでいたものだ。なにせ、海外のロックに関しては情報の少ない時代、「ロッキング・オン」とか雑誌なんかがすべてだった。
 
 

Turn Of The Card / 運命のカード

Turn Of The Card / 運命のカード1974/ ★★★
- SIDE A -----------------------------------
Running Hard / 孤独の旅路
I Think of You / 君を想う
Things I Don't Understand / 私には解らない
- SIDE B -----------------------------------
Black Flame / 黒い炎
Cold Is Being / 冷たい世界
Mother Russia / 母なるロシア


Scheherazade and other stories / シェラザード夜話

Scheherazade and other stories / シェラザード夜話1975/ ★★★
- SIDE A -----------------------------------
Trip to the fair / トリップ・トゥ・ザ・フェア
The vultures flight high / はげたかは飛ぶ
Ocean gypsy / オーシャン・ジプシー
- SIDE B -----------------------------------
Song of Sceherazade / シェラザード夜話
 Fanfare / ファンファーレ
 The Betrayal / 密通
 The Sultan / サルタンの命令
 Love Theme / 愛のテーマ
 The Young Prince and Princess as Told by Sceherazade / 若い王子と王女
 Festival Preparations / 祭の支度
 Fugue for the Sultan / サルタンのフーガ
 The Festival / 祝祭
 Finale / フィナーレ

Novella / お伽噺

Novella  / お伽噺1977/ ★★★★
- SIDE A -----------------------------------
Can You Hear Me? / 私の声が聴こえますか?
Sisters / 姉妹
Midas Man / ミダスの誘惑
- SIDE B -----------------------------------
Captive Heart / 魅せられた心
Touching Once (Is So Hard to Keep) / 情熱

A Song For All Seasons / 四季

A Song For All Seasons / 四季1978/ ★★★★
- SIDE A -----------------------------------
Opening Out / めざめ
Day of the Dreamer / ドリーマー号の出航
Closer Than Yesterday
 / クローサー・ザン・イエスタデイ
Kindness (At the End) / 最後の思いやり
- SIDE B -----------------------------------
Back Home Once Again / バックホーム・ワンス・アゲイン
She Is Love / 愛の精
Northern Lights / 北の輝き
Song for All Seasons / ソング・フォー・オール・シーズン


 ルネサンスのアルバムで最初に買ったのがこのアルバムだ。古い友人に勧められて興味を持ったバンドだった。ジャケットの美しさだけで購入したLPだったが、YES,CRIMSONこそがプログレと考えていた私には新たな衝撃のサウンドだった。
 なんと美しい音楽だろうか、当時私はクラシックにもかなり興味を持っていたのでこのサウンドは実に快感だった。後に思ったのだがこれほどまでにオーケストラと融合したロックはないだろう。

 しかし、ルネサンスとしては終局の始まりである。作詞家のベティ・サッチャーの曲が減り、これまでバンドの看板であったアニー・ハスラムではない男性ボーカルの曲が2曲もある。この時期にアニーはソロ・アルバムも発表している。
 アルバムは、オーケストラの輝く宝石のようなバックアップを受け、切なく美しいアニーのボーカルが響き渡るのだが、「燃ゆる灰」の感動はない。

 間違ってほしくないのは、このアルバムは素晴らしいということだ。男性ボーカルの小曲「愛の精」は決してがっかりする曲ではないし、アニーの「バックホーム・ワンス・アゲイン 」は私のお気に入りだ。
 曲の出来としては「北の輝き」が一番だと思う。この曲を聴いていると、プログレッシブと言う言葉など意味がないように感じるのだ。
 つまりこのアルバムが発表された79年はプログレも終わりを迎える頃だ。プログレとしての出来上がった様式の上に成り立った音楽がもはや「進歩的」ではなくても、美しく優れたメロディーと構成とリズムは人の心を動かすのだ。聞くものにとってそれが新しい衝撃となりえるのならば、それはプログレッシブ・ロックなのだろう。

 しかし、それをあえて「進歩的」などと言う必要性も感じられないほど、優れたロックは心を打つものなのである。「音楽は音の有機体」と言う言葉がある。つまり音楽は生きているのだ。でも生きてない音楽もある。「これは!」と思う曲は実に生きた音だ。 このアルバムの音は生きている。

Azure d’Or / 碧の幻想

Azure d’Or / 碧の幻想1979/ ★★★
- SIDE A -----------------------------------
Jekyll and Hyde / ジギルとハイド
Winter Tree / ウィンター・トゥリー
Only Angels Have Wings
  / 天使だけが翼をもっているなんて信じられない
Golden Key / 美しき金の鍵
Forever Changing / フォーエバー・チェンジング
- SIDE B -----------------------------------
Secret Mission / 秘密の使節
Kalynda (A Magical Isle) / 魔法の島カリンダ
Discovery / きらめき
Friends / 友情
Flood at Lyons / リヨンの洪水


2010/9
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ATOLL,
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FOCUS,
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 プログレッシブ・ロックという言葉を一般に耳にしなくなって久しい。まだ高校生だった頃に最ものめりこんだ音楽がプログレッシブ・ロックでした。
 プログレッシブ・ロックと言う呼び名は、1970年ピンクフロイド「原始心母」の発売の際に付けられ、それから10年ほどがプログレッシブ・ロックの時代です。やがてこの言葉は音楽シーンのメインから消えていきました。
 しかし、プログレッシブ・ロックが現在の音楽に与えた影響は計り知れません。音楽は常に歴史の上に成り立っています。プログレッシブ・ロックなくして現代のロックもまたありえない存在なのです

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